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ドロップティアーズ 17話

metal-animalの自作小説です。
分かってはいるのですが、ブログは小説を載せるのには向いてないですよね。
変な所で文章が切れしちゃうし、タグを付けても不親切仕様ですし。

でもまぁ、→の「はじめに」にもありますが、3作作るまでは、これで行きたいと思います。
3作作ったらHPを作って、以降はそこで・・・って、これだけでも長い長い君物語~♪なんですけどね(





ラフェンとの絆・・・友情を取り戻した帝斗、シュラウ、ラフェンの3人は、暫くの間、
闇夜の中にまるで宝石のように輝く星々を眺めていた。

この星々は不思議なものだ。傍から見れば光を放っているものの、
実は星や月そのものは光を放っては折らず、太陽の光を受けて光を放っているのだから。
帝斗はそんな事を考えながら、ぼんやりと闇夜を照らす星々を眺めていた。

「あー、ちょっとちょっと注目ー!」
シュラウが右手を振りながら、周囲の注目を集める。
とはいっても、その場には帝斗とラフェンしかいない。
しかし、辺りの草々、または、その中に居る小さな虫達も彼等同様に注目している事だろう。

「ん、どうしたのシュラウ?」
星々からシュラウに視線を移し、間の抜けた声でラフェンが問いかける。
「うー、これからどうするかな~って事よ。色魔界に帰る方法も分からないし、この世界でお世話になっちゃうのかなーって」

「ブッ」思わず帝斗が吹き出した。
これについては、所々で思う所があったのだが、考えるのが面倒だったので置いておいたのだ。

彼女達には、この世界の知識も履歴も戸籍もない。
そんな彼女達が、この世界で働いて暮らしていく事は全くもって不可能だ。
自分が養っていくにも、ペットならまだしも、人間2人は到底不可能だろう。
それに、もしも病気にかかって通院する羽目になったら・・・。

「えー、あーうー」
顔を真っ赤にして、今にも湯気が出んばかりに混乱している帝斗を尻目に、ラフェンとシュラウは楽しそうに笑っていた。
だが、そんな帝斗の気を察したかのようにらフェンが立ち上がった。
「うん、でも私は、色魔界に帰りたいな。一度は捨てた世界だけど、今は、あの世界でやりたい事・・・やらなくちゃいけない事が沢山あるから」

「え・・・・・・?」
これには帝斗も驚いたが、何よりシュラウが一番驚いていた。
「へぇ、ラフェンにしては言うようになったねぇ」
シュラウは目を細め顔をにやつきながらラフェンの顔を眺めながらに答えた。
そんなシュラウの顔を見て、ラフェンは少しムッとした表情を浮かべたが、シュラウは見事にスルーして言葉を続ける。

「でも、帰るにしても、全く方法がないんだよねぇ。色魔界では、それっぽい伝説があったんだけど」
うーん。3人が頭を抱えて悩んでいたその時、目の前に蛍のような黄緑色の発光体が現れた。
「なに・・・これ?」
呆然と3人が黄緑色の発光体を眺めていると、その光は徐々に大きくなり、辺りの闇夜を照らしていった。
「・・・・・・!!」
帝斗が発光体を睨むように、目を細めて見つめていると、発光体は、まるで爆弾が爆発でもしたかのように、黄緑色の光が四方八方に広がり辺りを包み込んだ。

「ま、前が見えないっ」
あまりの強烈な光に、帝斗h思わず目を閉じる。
5秒、または10秒程経っただろうか、まぶたを通しても、届く光は小さくなった。
恐る恐る帝斗は目を開けてみる。

「・・・!!」
そこには、この世のものとは思えない強烈な存在感を放つ人間のような物がいた。
全身に黄緑色の光をまとい、腰まで届く髪は黄緑の光を受けては神秘的に輝き、
その頭には、エメラルドのような宝石が輝くティアラが乗せられている。
服装は、ローブ、いやドレスというべきだろうか、長く透き通るような衣が髪同様に黄緑色の光を受けて輝いている。
「う、美しい・・・・・・」畏れや疑心よりも、先ずその感情が心に広がった。

「あっ、あなたは、まさか・・・グリーディア様!?」
目を大きく開き驚きの表情に満ちたシュラウを見ると、グリーディアと呼ばれた黄緑色に輝く女性はにこりと微笑を浮かべた。
ドロップティアーズ 17話_a0083924_2241332.jpg

by metal-animal | 2009-02-21 22:46 | Comments(0)
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