東方小説 2章その2

東方projectの二次創作小説です。
オリジナルキャラクター、設定の独自解釈があります。
特に自分の東方を幻想郷を大事にしたい方は、無理をして見る事はありませんので、
そこの所を宜しくお願いします

あとがき
紅美鈴登場です。
今はそこそこ先まで書いていますが、紅美鈴は結構扱いが良いかもしれないです。
それだけに、紅美鈴との出会いというのは主人公にとって強い影響を与えます。
この出会いがどのような影響を与えるか・・・・・・楽しみですね。






紅魔館の門、それは紅く大きな門だった。
その大きな門の下に一人の人影がある。
十六夜咲夜さんに案内されて門までやってきた私は彼女の後ろでその人影をまじまじと見つめていた。
「ほら、前に出なさいな」そう言って十六夜咲夜さんは、私をその人影の前に引きずり出した。
紅魔館の新入りで人見知りの激しい私は大層慌てたような表情を浮かべその人影の前でおどおどしていた事だろう。

何せ、そこそこ長い時を紅魔館で過ごしてきたとはいえ、私が知っている紅魔館は途方もなく小さい。
『パチェ』に『フラン(妹様)』など、レミリアお嬢様や十六夜咲夜さんからは、よくこの名前を聞く事があるが、私は未だにこの名前の人物に会っていない。
同じ紅魔館に住んでいながら、一度も顔をあわせたことのない相手と向き合うのは、
どうにも恥ずかしいし何より失礼な事である・・・・・・と私は思う。
さて、そんな紅魔館の先輩が目の前にいるのである。
私は、高鳴る心臓に片手を当て抑えながら、その人影・・・・・・門番と向き合った。

「ははっ、そんなに緊張しなくても良いですよー」
・・・・・・以外に軽い挨拶が聞えた。
「ほらほら、もっと顔を上げて下さいよ、ね!」
私は言われるがままに顔を上げ、門番の姿、そして顔を見た。

その門番は女性だった。
服装は緑色のチャイナ服だろうか、それに頭には星の付いた人民帽を被っており、
その声の調子と同じような明るい赤色の髪は腰の辺りまで伸びている。
「あはは、やっとこっちを見てくれましたよ、咲夜さーん!」
チャイナ服に人民帽の中国風の女性は、まるで動物の子供をあやしているかのように喜んでいる。
私は、もじもじとしながらも、ニコニコとした表情でこしらを覗き込んでくるこの中国風の女性に戸惑っていた。
紅魔館で・・・・・・悪魔の根城でこのような歓迎を受けたのは初めてだったから。

私は意を決して言葉を放った。
「わ、私は終夜サンっていいます。門番のお手伝いをします!よろしくおねがいします!」
私、力いっぱいに言った。
はぁはぁと息をつく私をきょとんとした顔で中国風の女性が見ている。

(ああっ・・・・・・しまった)
もとより顔の赤かった私は力の入りすぎた挨拶が急に恥ずかしくなり、その顔を両手で覆い隠した。
今の挨拶で私は、彼女に気味悪がられたかもしれない。
私は恐る恐る指の間から彼女の顔を見た。

そこには、侮蔑や軽蔑といった表情はなく、先程のような明るい笑顔があった。
彼女は、あははとひとつ愉快そうに笑うと
「サンさんったら恥ずかしがり屋だなぁもう!一緒に働くんだからもっと気楽にねぇ?咲夜さん!」
話を振られた咲夜さんは、ふぅと小さく息を吐くと中国風の女性を見てこういった。
「気楽なのも良いけど、余りに気楽過ぎるのも良くないわよね?」
中々に棘のある言い方だった。
言われた中国風の女性は苦笑を浮かべ固まっている。

「さて、私は館内での仕事が沢山あるからもう行くわ。後は頼むわよ、美鈴」
そう言うと咲夜さんはぱっと消えてしまった。瞬間移動の類だろうか。
そして、門の前に残ったのは、私と中国風の女性だけとなってしまった。
さて、一体ここで何をするのだろうか・・・・・・私は彼女を見る。
彼女は私の視線に気付くと、右手で後頭部を掻きながら言った。
「そういえば、自己紹介がまだでしたね。私は紅魔館門番の紅美鈴、『ほん めーりん』ですよ!」
何故か念を押すように2度言った。
「・・・・・・はい、紅美鈴さん、ですね」
私は多少に気負されたように小さく笑った。それほどに彼女の名前の部分はやたらと強調されていたのだ。
「紅美鈴さん なんて固いなぁ、私の事はメーリンで良いですって!」
「・・・・・・はい、めーりんさん」
ここまで積極的な人は初めてだった。
レミリアお嬢様や十六夜咲夜さんを見ても、こんな人が居るとは全く思いもしなかったから。
だから、私は彼女を新鮮に思った。そして、自分を見直す事を知った気がした。
ただ盲目的にレミリアお嬢様に使える事が全てではない・・・・・・という事を。
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by metal-animal | 2009-05-02 22:51 | 東方幻想入り小説 | Comments(0)
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