東方小説 3章その1

東方projectの二次創作小説です。
オリジナルキャラクター、設定の独自解釈があります。
特に自分の東方を幻想郷を大事にしたい方は、無理をして見る事はありませんので、
そこの所を宜しくお願いします。







次の朝、私は朝食を済ませた後で、咲夜さんに紅魔館地価の図書館へ案内されました。
咲夜さんは、図書館の入り口にある大きな扉を開けると図書館へと足を踏み入れました。
私も続いて図書館の中へと入っていきます。

図書館・・・・・・その名前が示す通り、大量の本が保管されている場所だと予想していましたが、その場所は私の予想よりも遥かに大きなものでした。
本棚はどれも巨大でこちらが小さくなったのではないかと思ってしまうくらいの迫力を持ち、
その本棚のどれもがびっしりとスペースを余す所なく本を抱えているのですから相当なものです。

次にこの図書館の特徴としては、この空間そのものが異様に広く、そして、暗いのです。
これほどの空間が紅魔館の中にあっても良いのだろうか・・・・・・そう思うほどです。
暗いのは地価だからしょうがないというのもありますが、それを考えても暗すぎます。
そこにたたずむ無数の本も手伝い、その不気味さはまるでお化け屋敷のようでした。
(もっとも化け物・・・・・・悪魔の館である事はあながち間違ってはいませんけれども)


さて、そんな図書館を咲夜さんと私はすたすたと小さな足音を立てながら進んでいきます。
私は物珍しそうに本棚を・・・・・・そこに納められた本達をきょろきょろと見渡しながら進みます。
一体、何冊の本があるのだろう?それにこれらは一体どういった本なのでしょう?
収められている本の背表紙には何やら見た事のない文字のようなものが書かれており、私にはどういった本であるのか全然見当もつきません。

私は口をへの字に結び、難しそうな顔をします。
そうしている内に、咲夜さんの足が止まりました。私は咄嗟に顔を戻し咲夜さんを・・・・・・そして、その先にいる人影に目をやりました。

その人影は二人でした。
一人は頭と背中に蝙蝠のような羽を生やし、長く赤い髪、そして黒いワンピースのようなスーツを着た少女と紫色の(足元までありそうなほどに)とても長い髪を持ち、その髪と同じ色をしたパジャマのような衣(ローブというべきでしょうか)を纏った少女です。

紫色の少女は椅子に座り、静かに本を読んでいます。
そしてその近くで仕えるようにもう一人の赤い髪の少女が立っています。

「パチュリー様」と咲夜さんが声を掛けると紫色の少女は、僅かに本から目を離し、座ったままこちらを見ました。


「こんにちは・・・・・・いや、今はこんばんはの時間だったかしら」
「今はこんにちはの時間ですわ、パチュリー様」

「そう・・・・・・」と一言呟くとパチュリーと呼ばれた紫色の少女は下を向いては再び本を読み始めました。
「それで、一体何の用かしら?」
紫色の少女は本を読みながら言いました。
こちらに余程の感心もないのか、それとも本を読むのに夢中なのか・・・・・・
どちらにしても、私は無視されているようで、少し気に障りましたよ、ええ。

「レミリアお嬢様の指示で、今日から暫く図書館で働く者を連れてきました」
「レミィの・・・・・・・?とすると例の彼女かしら・・・・・・名前は確か終夜サンといったかしら」
紫色の少女は相も変わらず本を読みながら会話を続けます。

「そうです。流石ですわ。パチュリー様」
「ふんふん、終夜サン・・・・・・終夜サン。なるほどね・・・・・・」
私の名前を呟いては何か面白そうに紫色の少女は笑っています。本を読んだままで。
何が面白いのか私には分かりませんでしたが、本を読みながら話をしたり、人の名前を面白そうに笑ったり・・・・・・何だか私はこの紫パジャマを好きになれそうはありません。

私が眉をひそめながら紫パジャマの事をそれとなく睨んでいると、彼女はパタンと読んでいた本を閉じ、ようやく本当の意味でこちらに顔を向けました。
私は紫パジャマの顔を拝むべく、特に注意をしてその顔を見ました・・・・・・が、

・・・・・・可愛らしい・・・・・・!!??

いやいや、私はこの嫌な紫パジャマを不覚にも可愛らしく思ってしまいました。
小さな肩幅、その上にある何処かにやる気をおいてきたような・・・・・・必要な力以外を落としたように澄ました顔はまるで人形のようなのでした。

「・・・・・・咲夜。貴方は下がっていいわ」
「分かりました。パチュリー様」

一つお辞儀をして咲夜さんは、この図書館を後にしてしまいました。
残っているのは、紫パジャマとその召使いの赤髪さんと私だけになります。

「・・・・・・一応、自己紹介はしておこうかしら。私はパチュリー・ノーレッジよ。貴方の事はレミィから聞いているわ」
私は注意して彼女の話を聞きます。何せ、彼女の声はとても小さく、この広い図書館もあり、油断をしていると聞き逃してしまいますから。

「はっ、はい。私は・・・・・・」
「レミィから聞いているからいいわ。私の時間はともかく、貴方の時間が勿体無いから」
「・・・・・・ッ!」私は少しむっとして口を結びます。さっきの事といい、やっぱり私はこの紫パジャマとの相性が悪いようです。時間の無駄とか言いましたが、その皮肉を言う方がよっぽど時間の無駄ですよ。まったく。
あぁ、めいりんししょうの元へ戻りたい・・・・・・。

「本題だけど、3ヵ月後に紅魔館でパーティを行う事になってるの。そのパーティで貴方は博麗霊夢と弾幕勝負をするのよ」

「はぁ・・・・・・」私は口をとんがらせながら、紫パジャマの話を聞いていました。



・・・・・・・ん?弾幕勝負?博麗霊夢?



・・・・・・弾幕勝負!?博麗霊夢と!?
博麗霊夢が一体どんな人物かは知りませんが『弾幕勝負』と聞いて私は紫パジャマの前にも拘らず視線を少しばかり落としてしまいました。
恥ずかしい話ですが、先日の一件で少しばかりトラウマになっているんです。

「博麗霊夢は私や咲夜、美鈴・・・・・・それにレミィすら倒した怪物巫女よ。見た目どおり御目出度い思考をしてるんだけど、やたらに凶暴で正直、今の貴方では瞬殺ね」
・・・・・・むぅ、紫パジャマにここまで言われるのはとてもしゃくですが、『博麗霊夢』・・・・・・
めいりんししょうはおろか、レミリアお嬢様まで倒した存在。
そんな奴に、この私が太刀打ちできる訳が・・・・・・。

「それで、その話を決めたのは・・・・・・」と小さく小さく聞いてみました。
「勿論、レミィよ。まぁ、霊夢にはまだ了承を取ってないみたいだけど、でも100%実現するわね。レミィが言うには運命らしいから」

「ううう・・・・・・」私は低く唸りながらに紫パジャマを見ました。
きっとレミリアお嬢様はその為に何か考えがあって私を紫パジャマの下に置いたのでしょう。

きっと・・・・・・うん、きっと。じゃなかったら・・・・・・私は・・・・・・



「正直、私は貴方の事はどうでも良いのよね。レミィの頼みだから仕方なく受けたけど」



こ の パ ジ ャ マ!!!

あぁ、思わずして『紫』が抜けてしまいました。
本当にこの紫パジャマは気に障る事ばかりしてきます。
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by metal-animal | 2009-07-17 22:43 | 東方幻想入り小説 | Comments(6)
Commented by 玖条柳 at 2009-07-18 22:30 x
ラクトガールきたーっ!パチュリー好きなんです、何となく親近感わくんです←

・本を読んだままな件
つまらない用事だったらどのみち聞き流すし、本は目を使わないと読めないし

・挨拶の件
私は魔法使いだからそれなりに時間はあるが、サンは人間だし本番三ヶ月後だしで時間ない→だから時間の無駄だ

・どうでもいい、の件
別にサン本人と親しいわけでもないし、面倒な事はなるべくなら避けていきたいけどレミリアに頼まれたらまあ仕方ないか

三章に入りましたっ……レミリアの思惑やいかに、そして博麗の恐怖!
Commented by ネイムレス at 2009-07-18 22:43 x
どうもー、更新お疲れ様です。
今回も読ませていただきました。

図書館の中の描写が、コンパクトであるのによく言い表されていて感心してしまいました。
言いたかった事を先に上手く表現されてしまったー、と言った心境です。
こういった細やかさは見習いたいなと思っております。

パチェさんの性格が興味の無いことにはとことん消極的でイメージどおりでしたね。
あと、やっぱりあの服はパジャマに見えますよね。

この後は小悪魔さんと仲良くなるのかなと思いつつ、次回も楽しみにしております。
それでは、失礼しますね。
Commented by metal-animal at 2009-07-19 22:13
>玖条柳さん
個人的に思う所として、紅魔館で人間ってのは相手にされないと思うんですね。霊夢や魔理沙はそれだけの活躍をして一目を置かれているのですが、そうでない人間だと相手にされないだろうなぁって思うんですよ。

以前にバトンで『自分が幻想郷に入れたとして生きたい所は?』という質問がありまして、その答えとして「紅魔館・・・と言いたいけど、相手にされないだろうから洩矢神社で修行を付けて貰う」なんて答えましたから(笑)
Commented by metal-animal at 2009-07-19 22:28
>ネイムレスさん
紅魔郷の4面は結構プレイしているので、文章はともかくとしてイメージは結構しっかりしてました。幻想入りの作品では何だかんだで友好な東方キャラが多いですけど、やっぱりそれって可笑しくてリアリティに欠けるんですよね。

パチュリーは、やっぱり興味のない事には消極的ですね。
知識人の特徴というか、自分よりも知識で劣っているものは相手にしない・・・みたいな雰囲気をを緋想天で出してたと記憶してますから。
それと『紫パジャマ』は昔からこの話を書く時が来たらそう書こうと思ってたネタなんですよ。『紫もやし』など二次ネタ愛称は結構使われていますけど、やっぱりここは自分が見たままの自分の東方を出して行く方が納得できるし面白いですから。
Commented by 兎と亀マスク at 2009-07-20 23:28 x
ついにパチュリーと小悪魔との対面!今までの紅魔館メンバーの中でも、パチュリーとはかなり最悪な出会いになっていますね(汗)。
サンが、パチュリーに悪印象を抱くのがちょっと早すぎるかなーという気がしました。パチュリーはサンが敬愛するレミリアの友人なのだから、多少態度が悪くても「いやいや、お嬢様のご友人なのだから……」とか心の中で自制したりするんじゃないのかなーとか思ったりしました。でも咲夜やレミリア、美鈴たちと違って、パチュリーは明らかにサンのことを相手にしていない感じだし、こういう態度をとられたらやっぱり理屈抜きで腹は立ちますよねw

あとちょっと前の美鈴との勝負、結局どういう決着だったのか分からないのが少し残念だったり。それまでの弾幕勝負がかなり丁寧に書かれていたので、最後まで見たかったなーという思いがあります。でも一から十まで全部描写するのが小説ではないですし、こういうのも想像の余地や余韻とかがあって良いですね。

パーティーでの霊夢との勝負……これは本当に負けられないですね。がんばれサン!!
Commented by metal-animal at 2009-07-21 22:48
>兎と亀マスクさん
全てが全て良い出会いばかりじゃ都合が良いですし、イメージ的にも緋想天方面のキツイ感じでやってます。

そうですねぇ・・・書いている時には、パチュリーがレミリアの友人である事を意識してなかった所があります。一人称小説として書き手はそこそこ主人公視点として書いていかないといけないので、パチュリーがレミリアの友人である事を知らないと・・・といった感じです。

美鈴との勝負の結果についても、一人称の特徴として、主人公の意識していない事は書けないものでして、ガクッと倒れたらそれ以上は続けられないんですね。
もっとも、それは常識に囚われた考えでやりようによっては何とか出来たという事も否定出来ません。こればっかりは実力不足になります。すいませんm(--)m
ただ、以降の回想や伏線としては使われるかも知れないです。
過去の敗戦をバネに・・・というのは面白いですからw
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