東方小説 4章その4

東方projectの二次創作小説です。
オリジナルキャラクター、設定の独自解釈があります。
特に自分の東方を幻想郷を大事にしたい方は、無理をして見る事はありませんので、
そこの所を宜しくお願いします。


あとがき
たまにあるかないかの『あとがき』ですが、今回は短いですかも(
もう少し長くしたいのは山々ですが、まぁ、キリが良いのでこれくらいにします。
その分だけ、次回は少し長く書けるかもしれないです。
楽しみにしている方はお楽しみに。






これは一体・・・・・・そう思いながら、私が僅かばかりに顔を上げると、天狗は天を見上げ
何かを見ていました。
その視線の先には、水色の・・・・・・あのりゅうが浮かんでいます。

「お前は・・・・・・」
天狗は凄い殺気を出しながらりゅうを睨みつけました。しかし、りゅうは動じる事も無く、天狗を睨み返します。

「そうか、こいつが探していたのはお前だな?なら丁度良い。こいつを連れて帰るんだな」
冷たく、威圧的な声で言いました。それでもりゅうは少しも動かず、ただただ天狗を睨んでます。
「グルル!!」りゅうは天狗の威圧感を跳ね返すように唸り声を上げると、
小さくも大きな口から凄い勢いの水鉄砲を噴射しました。
レーザーのような水鉄砲は天狗の足元、その地面に当たると周囲に、水を、霧をぶちまけながら爆発を起こし、大地に傷を残しました。

天狗は、さっとその一撃を回避すると、再び剣を構え、弾幕を発射しました。
大きな波と小さな波がりゅうに迫ります。
りゅうは私と同じように、大きな波から瞬時に離れ、小さな波へ潜り込んで行きます。
そして、即座に激しい水鉄砲を天狗に向けて、3回ほど連射しました。
天狗は少し驚いたように顔をこわばらせると、横へ飛び、その3連射を順々と避けました。


「・・・・・・今のは速かった。遠距離は不利か・・・・・・」
そう呟くと、天狗は剣を構え宙に浮かんでいるりゅうへと、疾風のように飛び掛ります。
そして大きく振りかぶり一閃、その一撃をりゅうは高度を下げる事で回避し、
反撃として水鉄砲を天狗の目の前で一発・・・・・・一発発射します。

先程の3発を1発に束ねたような凄まじい一撃です。
衝撃と共に激しく水が四方八方へ飛び散ります。
そして、爆音を立てて何かが爆発から飛び出したのが見えました。
あれは・・・・・・飛び出していったのは天狗でしょうか、それともりゅうでしょうか。
くるくると宙を舞っているのは、赤い赤い小さな鉄の塊・・・・・・
それは天狗でもりゅうでもない・・・・・・あれは・・・・・・天狗が携えていた盾です。


「もらったぁッ!!!」天狗は大きく叫ぶと水鉄砲を吐き終え無防備になったりゅうへ、渾身の飛び蹴りを叩き込みました。その飛び蹴りを顔面に受けたりゅうは、先程の天狗の盾のように宙を舞い、放物線を描いた後に地面に倒れていきます。
天狗もまた至近距離での水鉄砲の爆発に何処かダメージを受けたのか、膝をつきはぁはぁと息を荒げています。


「う・・・・・・りゅう・・・・・・私の使い魔・・・・・・」
二人(一人と一頭)の戦いの間に少しは回復した私は、ゆっくりと立ち上がり、ふらふらとりゅうへ・・・・・・いや、私の使い魔のもとへ歩み寄りました。
余程強い一撃だったのか、りゅうは息こそはしているものの、目を瞑ったまま動いてはくれません。
私はりゅうを抱き寄せると涙ながらに言いました。
「ごめんね・・・・・・あなたは私なんだよね。レミリアお嬢様に出会った時から、咲夜さんと一緒に働いた時、そしてめいりんししょうと一緒に修行して出来たのがあなたなんだよね。でも、私にはあなたに見合う力がなかったから・・・・・・だから暴走して逃げちゃったんだよね」
私の涙が頬を伝い流れ落ち、りゅうの顔へと当たりました。

「キュイイ・・・・・・」小さく鳴き声を上げ、りゅうは目を開けました。
つぶらな瞳です。もう暴れる力もないのか、その瞳に鋭さはありません。
「良かった・・・・・・」私はそれを見届けると、緊張が一気に抜けてしまったようで、
全身の力が一気に抜け、力なく倒れてしまいました。

「ピィーキュイー!!」とりゅうの泣く声がしますが、それだけです。私はもう動けません。
私は静かに目を閉じました・・・・・・もう何も見えません・・・・・・滝の轟音と人の声だけがうっすらと聞こえます。


                               ※

「ふふ、思ったより酷くやられましたね。だらしないですよ?椛」
「ああっ、文さん!見ていたなら手を貸してくれれば良かったのに・・・・・・」

「私が手を貸したら記事にならないじゃないですか。そりゃもう、椛の雄姿、ばっちしとこのカメラに収めましたから!」
「まったく・・・・・・そればっかりなんだから」

「『お前達!一体そこで何をしている!?この山に一体何の用だ!!』でしたっけ?あぁ、普段の椛からは考えられないような台詞・・・・・・あぁ、私は痺れてしまいましたよ、ホント」
「・・・・・・って、それ最初に僕が言った台詞じゃないですか!最初から居たんですか・・・・・・もぅ」

「それで、そこの二人はどうするんですか?麓に降ろしておきますか?」
「そうですねぇ・・・・・・取材もしたいですし、とりあえずはにとりさんの所へ運んで手当てをしましょう。あそこなら他の天狗達の事も気にしなくてもいいですからね」
[PR]
by metal-animal | 2009-08-21 23:11 | 東方幻想入り小説 | Comments(4)
Commented by ネイムレス at 2009-08-21 23:43 x
どうもー、読ませていただきました。

弾幕戦で蹴りが出たのはちょっと驚きましたが、緋想天式の戦いだと割りと普通でしたね。
椛もその内に、正式キャラとして黄昏さんが採用してくれないかなー。
そして、やっぱり近くで盗撮していた文様の一言により、
改めて椛は仕事モードと普段とでは違うと言う印象を感じさせてもらいました。
でも一番驚いたのは、椛が僕っ子だったこと。仕事モードが大人びていたので予想外でした。

それでは、続きを気にかけつつ、この辺りで失礼いたします。
Commented by metal-animal at 2009-08-22 23:06
>ネイムレスさん
文も文で普段と仕事中では違ってましたから、椛もこうだろうなぁとプレイを重ねながら思っていたものです、うん。
僕ッ子椛については、俺のイメージですね。それに上司との会話でからかわれてる部下は一人称が『僕』っていう相場もありますから(笑)

それにしても、文はやっぱり良いです。
今回はちょっとだけでしたが、書いていて、イメージしていて本当に楽しかったですよ、うん。
Commented by 兎と亀マスク at 2009-08-27 01:58 x
今晩は~。
椛との弾幕戦は負けてしまいましたか~、でもこの作品は主人公補正とかで安易にサンが勝ったりしないのが良いですね。修業時代から始まって、少しずつでもサンが強くなっていっているのが実感できます。あとやはり弾幕の描写が詳しくて、すごく「東方の弾幕勝負」という感じがして良いです。
それと主人?のサンのピンチを救おうとするりゅうがすごくラブリーで抱きしめたくなります。キュイーという鳴き声も可愛いです。サンと一緒に、無事に回復してほしいです。それでは、また来ます~。
Commented by metal-animal at 2009-08-28 00:06
>兎と亀マスクさん
こんばんは。
そうですね、逆に勝たせる話を作る方が難しいと思います(笑)
弾幕についても、原作愛冥利に尽きるといった所です。
正しく正確に伝わっているかは分かりませんが、自分の好きな東方の弾幕を物語で描けるというのは本当に有り難いことです、うん。

りゅうについては特にイメージを余り定めていないので、それこそ(主人公と共に)読者に委ねる形になってますねぇ。
だから、イメージが自分の考えているものと違ってくるんじゃないかとちょっと不安に思っていますが、それもまた面白さですから、主人公のサンともどもあまり詳しくイメージを出していないんです。

描いてくれる人が居れば有り難いものですが、まぁ、楽しみにしている一方でびくびくなので余り望まないかなぁ、なんてね。

兎にも角にも、完結の為にどんどんと書き進めていきますよ、うんうん。
<< がんばれゴエモン。がんばれ俺。 我輩は猫である。 >>