東方projectの二次創作小説です。
オリジナルキャラクター、設定の独自解釈があります。 特に自分の東方を幻想郷を大事にしたい方は、無理をして見る事はありませんので、 そこの所を宜しくお願いします。 あとがき 最近、ちょっとグダグダがあり、テンポが悪くなっているようなので、 今回は余計な部分をかなり削りました。 その為、ちょっと描写不足な部分が出てきてしまったかもしれないです。 一応、文字を打つ時に「変だな?」と思う所はそんなに無かったと思いますが、 何かありましたら、ご一報くださいな。 それにしても、何時も思ってるんだけど、結構文字を打ったと思っても、 スクロールしてみるとあんまり長くないんですよね( 色々工夫して頑張らないと。 そういった様子を見て、咲夜さんが何やらレミリアお嬢様に耳打ちをします。 何を言っているのかまでは聞こえません。 レミリアお嬢様は「そうね」と小さく言うと、席を立ち 「ちょっと会場の様子を見てくるわ。時間になったら迎えが来るから、それまで二人はここで待っててよ。夕食も持ってこさせるし、良いでしょ?霊夢」 じゃれるように巫女の方へ両手を置くと、 「はぁ、分かったわよぅ」 と巫女も先程までの反抗的な態度に対して、あっさりとその提案に返事をしました。 「それじゃあ、弾幕勝負、楽しみにしてるわよ」 そう言うと、レミリアお嬢様と咲夜さんは部屋を後にします。 バタンと扉が閉まり、程なくして、入れ替わるように夕食を持った妖精メイドさんが数人、ぞろぞろと部屋へ入ってきました。 そして、カートに載せられている傘の被せられたお皿をテーブルに載せると、後ろに続いた妖精メイドさんが次々とその傘を外して行きます。 傘を外して現れたもの――それは、ステーキやサラダ、スープなど豪華で鮮やかなものばかり。 紅魔館で暮らしている私でも、これだけの料理には常時あり付けてはいませんね。 何時もの食事の3倍くらい豪華なんです、これは。 カートに載せられていた料理が全てテーブルの上に置かれ、ナイフやフォークといった食器もその横に綺麗に並べられた所で「ごゆっくりどうぞ」と頭を下げ、妖精メイドさん達は部屋を後にしていきました。 残ったのは、私とあの巫女だけ。ちょっと気まずい状況ですが、とりあえず、私は気にせずに料理に手を付けましょう。そう思って、ナイフとフォークを手に取ったその時です―― 「うふふ、美味しそう。あいつらは何時もこんな豪華な食事をしているのかしら?私なんて、御飯に味噌汁くらいなのにねぇ」 「・・・・・・」 どういった訳か、巫女は私に話しかけているようです・・・・・・。 でも、それに分からず、私は手元を動かしていると 「ちょっと……聞いてる?」 巫女さんは追及します。宙に存在するだろう何かかもしれないですが、多分8割方私です。 「えっ、いや、あぁっ、そんな事はないでうす」 口ごもりながらも、適当に返事をします。そんな私を巫女は怪訝そうな顔で見ると言いました。 「・・・・・・もしかして、さっきの事怒ってる?別に貴方の事もあいつらの事も馬鹿にしてるつもりはないんだけど」 えっ、ええっ、そうなんですか? 「そうよ。あいつらに限った事じゃないんだけど、幻想郷の迷惑な連中ってのは、下手に出ると図に乗るような奴が多いから常にああいう風にしていなきゃ駄目なのよ」 「な、なるほど……」 何となく納得です。レミリアお嬢様に咲夜さん、二人とも隙さえあれば言葉巧みに意地悪を言ってきますからね。まぁ、私の場合、いじられてるというべきなのかもしれないですけど。 「さっきはろくに挨拶出来なかったんだけど御免なさいね。私は博麗霊夢。博麗神社で巫女なんかをやっているわ」 薄々と分かってはいましたが、やはりこの人が博麗霊夢なのでした。 最初のつーんとした感じで嫌でしたが、話してみると案外話しやすいのかもしれないですね。 「それで、貴方は終夜さんだっけ?レミリアや魔理沙から話は聞いているわ。何でも面白い奴が紅魔館に居るって魔理沙の方は笑ってたけどね」 面白い……面白い? 霧雨魔理沙と会ったのは、あの時(3章のこと)とあの時(ちょっと前のこと)の2回だったはず――その話の中で『面白い』というのは馬鹿にされてるんじゃ……。 「でも、魔理沙も人や弾幕を見る目はしっかりしてるから悪く思っちゃ駄目よ?性格は捻じ曲がってるけど、あいつの『面白い』は好意の表れでもあるんだから」 そう、博麗霊夢が言った瞬間―― バタン!と部屋の扉が大きく開かれ、そこからハッキリとした大きな声が一つ。 「黙って聞いてりゃ言いたい放題言いやがって。正確が捻じ曲がってるっていうのはあんまりじゃないか」 噂の御本人の登場です。 私は少々驚いて、お茶を噴出しそうになったものですが、ものを言ったは博麗霊夢、 流石にピクリとも動じていません。 「何が楽しくて盗み聞きをしてたのよ……まったく。そんなんだから性格が捻じ曲がってるって言うのよ」 「あぁ、確かに私は捻じ曲がっているさ、でもな……」 バタンとこれまた勢い良く扉を閉めて、ずかずかと私の向かい博麗霊夢の前に立つ、そして大きく見栄を切り――キメ台詞。 「私のはもう一つ捻じ曲がって元に戻ってるんだ!どうだ参ったか!?」 「「……」」 私も博麗霊夢も特に反応はしてみせません。 3秒、5秒と沈黙が続くにつれて、えっ?えっ?と焦りだす霧雨魔理沙。 まったく、と見かねた博麗霊夢が一つ息を吐くと、沈黙を破ります。 「――で、一体何をしにきたのよ。料理だったら会場の方が沢山あったでしょ?それに、アリスやパチュリーも居たし、こっちに来たって良い事はないでしょうに」 「そうはいってもなぁ」と右手で頭を掻きながら、霧雨魔理沙は続けます。 「料理はここぞとばかりに豪華なタダ飯を狙ってきたやつらが大活躍だし、アリスやパチュリーには相手にされなかったし――私の居場所はここしかないのよ、およよよ」 「何言ってんのよ。気持ち悪い」 博麗霊夢は、そうきっぱり吐き捨てるとスプーンを手に取り、スープへ手を伸ばしました。 むむむぅ……と悔しそうな表情を浮かべる霧雨魔理沙……なのでしたが、 すぐに何かを思い立ったように目を開くと、にやりと口元を横へ広げながら、私の横へとトコトコと軽快に走り寄ってきました。 へっへっへ、と気味の悪い笑顔を浮かべる霧雨魔理沙。私は何事かと思いながら、彼女を見ます。 そして、私の肩をポンポンと叩きながら口を開きました。 「どうだどうだ?今日は霊夢に勝てそうか?」 酔っ払いが他人に絡むような言い方で、わざとらしく言葉を続けます。 「うん?ぎったんぎったんにしてやるって?そりゃ面白い……な!」 最後の「な!」の部分で、チラッと博麗霊夢に目をやる霧雨魔理沙――どうやら、私をダシに博麗霊夢を煽っているようです。 「ちょっと、勝手なことをいわな……むぐっ!」 抵抗を試みたものですが、何も言うなと言わんばかりに手で口を塞がれ――そして、 「そうかそうか。なら、私も応援しない訳にはいかないな。この勝負、私はサンが勝つ方に賭けるぜ!」 「「!!??」」 その瞬間、口を塞がれむぐむぐと抵抗している私とスープを啜っていた博麗霊夢の動きがピタッととまったのでした。
by metal-animal
| 2009-12-18 16:04
| 東方幻想入り小説
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Comments(4)
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ネイムレス
at 2009-12-20 20:12
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どうも、読ませていただきました。
読んでいてまず思ったのは、『ああ霊夢だな』とやり取りを見て自然に思えました。 それも紅魔郷の時点での霊夢ですね。 風神や地霊でだんだん達観し始めたような霊夢ではなく、一番最初のあの霊夢。 流石に何度も研究されただけはありますね。 まさか魔理沙が盛り上げ役になるとは、これからが面白くなってきましたね。 本番は次なのか、いよいよなのか。待ちきれません。 それでは、この辺で。 次も楽しみに待っています。
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metal-animal at 2009-12-20 23:08
>ネイムレスさん
専ら自機は魔理沙ばっかりなので、霊夢は余り詳しくないかもしれないですね(笑)個人的に、東方ファンとして尊敬している比良坂真琴先生が三月精で描いてる霊夢が好きですね。 あらゆる意味で自然な霊夢が描かれていて、絵だけでなく本当に東方が好きなんだなぁって思う所が多々あるんですよ。 だから、自分も自分で負けちゃあいられないので、もっと頑張っていかないといけないです、うん。 本番の方も出来るだけ早く出せるよう頑張りますので、どうぞ楽しみにしていて下さると幸いです。
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兎と亀マスク
at 2009-12-21 22:40
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ねじ曲がりすぎて元に戻ってる発言の魔理沙が面白いです。
魔理沙はサンと何度か会っている分、心情的にサンに肩入れしたい感じですね~。レミリアのためにも勝たなければいけないこの勝負に、魔理沙の賭まで加わって、ますます負けられなくなってしまったサン。変にプレッシャーが増してしまわないか、ちょっと心配です。 >宙に存在するだろう何かかもしれない ↑と、ほんのちょっとでも思っているサンの思考が可愛いです。 ではまた続きを楽しみにしています~。
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metal-animal at 2009-12-22 22:32
>兎と亀マスクさん
どちらかと言うと魔理沙の賭けは面白半分ですかね。 三月精に見るみたいに、霊夢が一泡吹く様子を見て笑いたい・・・そんな感じで描いてみたのですが、それだけでなく、結構大きな含みを持つ事が出来たようにも思えて、これは中々良く書けたと思います。 それと魔理沙の賭けについては魔理沙が勝手に言っているだけなので、大してプレッシャーにならないかな・・・寧ろ、気になるのは煽られた霊夢の方かもしれないですね(笑)
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