東方小説 6章その2

東方projectの二次創作小説です。
オリジナルキャラクター、設定の独自解釈があります。
特に自分の東方を幻想郷を大事にしたい方は、無理をして見る事はありませんので、
そこの所を宜しくお願いします。







「サンさん、中々頑張っていますね。でも、スペルカードは使わない……何故でしょう?霊夢さんは一枚使っているのだから、一枚使ってもおあいこなのに……」
「そうね。私の思ってたサンなら使ってただろうけど、それは悪手よ」
「悪手?どうしてですか、パチュリー様」

「今の状況、サンの事を相手にしないで自分の戦いに徹している霊夢だけれど、実際の所は少し気になっているようね。多分、私、そして貴方と同じ様に、スペルカードによる反撃が来ると思ってたのよ。でも来ない。だから、少しずつ注意がそっちに傾いているわ」

「そうなのですか?私にはとても――えっ!?」


「ほら、私の言った通り。他への注意と油断が募った結果。これで1-1ね。さて、アナウンスしないと」


                     ※

「霊夢、1被弾。1-1、試合続行よ」
どういう訳か、博麗霊夢が被弾しました。
しかし、光の球を受けた私と比べ、ダメージは軽微です。
尻餅をつくような形で後方へ倒れ、すぐさますっと立ち上がりました。

その様子を私は横目に眺めていると――ふっと射抜かれるような感覚が一瞬走ったのです。
博麗霊夢がこちらを見た……?いえ、顔は前を向けたままです。目がちらりとこちらを向いた――『気』も少しばかり鋭くなった?

周りの空気も心なしかヒリヒリとした冷たさを纏い、あの博麗霊夢の被弾から明らかに空気が変わったように感じられます。……しかし、私がやる事に変わりはありません。弾を避け、妖精を倒して相手を攻める事――それだけなのです。
それを尽くして精一杯の力を全て出せれば――勝負は……できる!


そう強く気持ちを持つと、私の体も少しずつ軽くなっていきました。
『気』によるダメージ回復。それ自体は非常に微々たるものなのですが、その『気』とりゅうの気が合わさると多少は効果が増幅されるようです。
もっとも、これは『気』があってこその『技』なのです。肝心の『気』がなくなってしまえば、その効果は得られなくなってしまいます。
だから……延々と戦い続ける事はできない。でも、スペルカードは最後まで使わない。

相反するこの二つの状況の中で一番重要な事――それは自分の限界を超えて挑戦することなのです。



「…………ねぇ」
不意に頭の中に響いてきた声、これは博麗霊夢の声です。
「終夜さん、どう?私との弾幕勝負は」
思念というものでしょうか?紫パジャマは特に解説していませんでしたが、フィールド内での相手とのやりとりは弾幕だけではないようです。
とりあえず、私も聞こえるかどうかは分かりませんが、言葉を念じて返事をします。

「……とっても大変、苦しいです。でも、最後まで……この勝負が終わるまでは……じっと……我慢します」

「……そう」

それと同時、はっとして私が博麗霊夢の方へ目を向けると、彼女の右腕は服の中へ……

そして――

夢符「封魔陣」!!


先程の光の球の発動時のように、まばゆい光が辺りを駆け巡りました。
次に私の正面、光の後に現れたのが数枚のお札、見た感じでは8枚、あるいは10枚ほど?

……あのお札には何かしらのタネがある!そう真っ先に感じた時点で、私はあらゆる状況に対応できるよう身構えました。
さっきの光の球のように、いきなりこちらに軌道を変える――正直、あれにはとても驚いたものですよ。次にああいったスペルが来た場合、避ける事が出来るかというと自信があるとはとても言えたものではありません。だけれど、ああいったスペルもある……それを頭に入れてある分だけ、先程のようにはいかないはず……。

そう思いながら、まだまだ遠くにあるお札を目元に『気』を寄せて注視したのです。
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by metal-animal | 2010-01-15 22:48 | 東方幻想入り小説 | Comments(0)
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